業界概要
自動車業界とえば、完成品の車を想像されるかたも多いと思いますが、自動車および自動車部品の生産、販売、利用、整備に関連した産業をさします。自動車1台に使用される部品は、3万点に上るといわれ、数多い部品メーカーこそ、自動車メーカーを支えているといっても過言ではありません。また業界はもうけの核といえるのは、車本体の販売ではなく、諸費用手数料や、メンテナンスなどが大きく占める。
業界動向
2014年後半からは、消費税駆け込み需要の反動減で、低調。さらに今後も増税を考えると今後も望みは薄いと言える。税金、燃費、維持費を重視する傾向は変わらないことを証明するように、軽自動車の販売数は業界の中でも伸びが激しい。またプリウス、アクアなどのハイブリッド車(HV)が人気をあつめ、嗜好品ではなく、実用品としての販売が目立ちます。また業界1位のトヨタの燃料電池車や、電気自動車などの開発がすすみ、今後のエコカーブームは継続の見通しです。ただ現在でもトヨタのMIRAIは700万円と高額なだけでなく、ガソリンスタンドならぬ水素スタンドなどのインフラ整備も課題となっており、こちらも電気自動車と同じ課題を抱えています。
自動車業界ランキング
日本国内ランキング
第1位 トヨタ自動車(売上高8兆5328億円 営業利益1兆5101億円)※国内のみ
第2位 ホンダ(売上高2兆3482億円 営業利益2140億円)
第3位 スズキ(売上高1兆3093億円 1345億円)
海外ランキング
第1位 トヨタ自動車(売上高25兆6919億円)
第2位 フォルクスワーゲン(売上高27兆5809億円)
第3位 ゼネラル・モーターズ(売上高15兆8335億円)
国内シェアはなんとトヨタが4割を超えます。また2位のホンダの差は3倍以上と圧倒的と言えそうです。またランキング外の5位には相互OEM供給しているダイハツ工業が控えており、近年の軽自動車ブームを背景にさらに存在感を増しています。また世界に目を向けてもトヨタ自動車が売上高25兆円と圧倒的といえます。 意外だと感じたのは、2位のフォルクスワーゲンで、アウディ、ボルボなどのラインナップを誇るメーカーですが、欧州・中国などから人気を得ています。
市場規模
国内は、569万台(2013年度日本自動車工業会)海外は、8539万台(2013年度OICA)と大変大きな市場となります。
今後の自動車業界
自動車業界は、国内は高齢化、少子化などそもそもの需要が減少見通しのため、海外へ活路を見いだし、各社積極的に海外展開を行っています。また海外を基準に考えれば、アメリカの景気回復に加え、欧州の金融危機から復活の兆しをみせています。また外交面で課題のあった中国2013年度と2012年度比較では、13.9%増などこちらも巻き返しをはかっていくと思われます。しかしながら東南アジアなどの新興国は不透明感がましており、新興国販売の流れから再度、アメリカ・中国への活路が目立ちます。また海外のテスラモータースがフル充電で約640km航行可能なRoadster 3.0、ガソリン車の航行距離を超える車種を発表しましたが、一軒家ならいざ知らず、独身者や都内のマンション等は電気スタンドの設置の難易度は高いため、今後市場規模も緩やかな増加にとどまると予想します。