化粧品業界

どうも僕です。僕は新宿に行くことが多いのですが、一時期は本当に中国人観光客が多くてびっくりしたことがあります。家電量販店・ドラッグストア・飲食店まで中国語を聞かない日はないくらいです。

また店員も中国語で対応したりと、訪日観光客(インバウンド)の影響力を実感しました。ただそれも円安・元高基調が崩れてからは、訪日中国人は減少・さらに追い討ちをかけるように中国政府が2016年4月から化粧品の関税を1割引き上げた影響で日本国内で化粧品を買うメリットは少なくなっています。

今回は逆風吹き荒れる化粧品業界をピックアップ!

市場規模はどのくらい?

経済産業省の生産動態統計によれば、化粧品の国内工場出荷金額は2004年~2008年までは1兆5千億円前後で推移していましたが、2008年のリーマンショックにより大きく減少し、その後の4年間は1兆4千億円前後となりました。しかし、2014年からは大幅な上昇に転じ2015年は1兆5千億円を超えています。化粧品出荷統計 by 日本化粧品工業連合会

というわけで、リーマンショックなどのイレギュラーな案件はあったとしても、おおよそ1兆4千億円から5千億円あたりが市場規模としては適正かと思います。ただし2014年・2015年は訪日観光客=いわゆるインバウンド消費が牽引した部分もあるので、1兆5千億が限界といえるかも。

化粧品出荷額の推移

化粧品出荷額の推移

化粧品業界 ランキングTOP2

化粧品業界の主要企業グループは、資生堂花王コーセーポーラオルビスロレアルパリあたり今回は特に気になる2社をピックアップ。

1位 資生堂

資生堂ロゴ

化粧品の国内シェア第1位は安定の資生堂。世界シェアでは第5位。世界88ヶ国で事業展開し海外売上比率は5割を超えます。売上高は7,631億円 営業利益は377億円。売上高は前期同一期間比12.6%の増収と順調そうです。
業績ハイライト・ヒストリカルファイナンシャルデータ | 投資家情報 | 資生堂グループ企業情報サイト

国内:中高価格帯を中心としたブランド改革・インバウンド需要を取り込み11.7%の増収

海外:全ての地域で前年を上回り、為替レートが円安傾向で推移したことから同13.3%の増収。 営業利益は、売上増に伴う差益増に加え、積極的にマーケティング投資をすると同時に費用を効率的に運用してきたことなどから、前期同一期間比77.4%の増益。

資生堂 営業利益/売上高営業利益率

資生堂 営業利益/売上高営業利益率

■関連リンク
採用:採用情報 | 資生堂グループ企業情報サイト
転職:資生堂 「社員クチコミ」 就職・転職の採用企業リサーチ Vorkers
株価:(株)資生堂【4911】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス

2位 花王(ビューティーケア事業)

化粧品業界 花王 ロゴ

お次は花王がランクイン。花王は様々な事業を行なっていますが、今回は化粧品になるのでビューティーケア事業のみ抽出。

セグメント情報|花王株式会社

2015年は6,076億円。294億円となりました。資生堂同様に上下しているものの着実に売上高、営業利益を伸ばしていますね。

セグメント別売上高(セグメント間消去前)(百万円)
10年度 11年度 12年度* 13年度 14年度 15年度
合計 1,186,831 1,216,096 1,012,595 1,315,217 1,401,707 1,471,791
ビューティケア事業 533,514 537,938 444,425 570,268 589,907 607,692
ヒューマン
ヘルスケア事業
175,761 181,758 151,977 210,628 240,077 280,723
ファブリック
&ホームケア事業
279,008 285,645 236,748 311,023 324,505 334,416
コンシューマー
プロダクツ小計
988,283 1,005,341 833,150 1,091,919 1,154,489 1,222,831
ケミカル事業 231,997 247,635 208,071 261,192 288,022 288,456
調整(消去) △33,449 △36,880 △28,626 △37,894 △40,804 △39,496

セグメント別営業利益(百万円)
10年度 11年度 12年度* 13年度 14年度 15年度
合計 104,591 108,590 101,567 124,656 133,270 164,380
ビューティケア事業 5,536 15,412 21,821 23,933 28,437 29,420
ヒューマン
ヘルスケア事業
15,284 14,630 11,548 16,850 21,880 35,546
ファブリック
&ホームケア事業
59,659 55,544 51,368 62,183 60,952 69,233
コンシューマー
プロダクツ小計
80,479 85,586 84,737 102,966 111,269 134,199
ケミカル事業 24,100 23,001 16,813 21,509 22,060 30,115
調整(消去) 12 3 17 181 △59 66

カネボウ化粧品の業績は振るわないようで、15年12月期の売上高は前の期とほぼ横ばいの約1800億円。花王が買収後の07年に2200億円だったのと比べると2割も減少しており、2013年に起きた白斑問題の影響は薄れてきたものの、いまだにヒット商品がないのはお荷物感がでてきてたり?
■関連リンク
採用:採用情報|花王株式会社
転職:花王 「社員クチコミ」 就職・転職の採用企業リサーチ Vorkers
株価:花王(株)【4452】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス

次のトレンドは自然派化粧品?

いままではいかに美しくのようなCMでしたが、今後の方向性は各社自然派化粧品を売り出しており、安全志向の高まり(カネボウ美白化粧品の白斑事件の影響も少しあるかも?)や、肌が敏感な女性が増えていることも自然派化粧品への注目が高まっている模様。

ちなみに自然派化粧品と無添加化粧品の違いは下記。自然派化粧品=植物エキスを抽出した成分を多く使った化粧品ですね。

ちなみに無添加商品とは、旧厚生省が指定したアレルギーの危険性のある化粧成分を抜いた製品を指しており、成分数は102種類。しかし指定されていなくても肌トラブルを起こしやすい合成成分は数多くあるためご注意ください。。

ざっくりまとめ

いままでは日本で化粧品を売れたものの、円高基調になったいま方針としては中国自体に販売チャネル開拓に力を入れていそう。あとは男性化粧品が盛り上がりを見せているものの女性市場に比べたらまだまだ伸び盛りですかね。

次はどんな業界にしよーかな

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