IT業界

業界概要

IT業界=ITサービスとは、企業や地方自治体、官公庁等の情報システムの構築、保守運用するサービスをさします。縁遠い印象の方も多いと思いますが、銀行システム、税金や年金の管理、インターネットサービス、FX、株式投資のオンライン取引など、広く社会のインフラとして機能しています。また富士通、NECなど大手Sler(ITゼネコン)などを、頂点とし、多重下請け構造が常態化しています。無論、下請けにいくほど収益率が悪化するため、就職・転職をお考えの方は、Slerの方が、収益面ではいいといえます。

IT業界の今後の動向

民間企業の業績回復を受け、ITサービス業界も回復基調です。既存案件増に加え、情報販促活用ガ広がり、近年もてはやされている【ビッグデータ】などのITシステム開発にも注目が集まっています。また日本政府が推し進める【マイナンバー制度】がひとつの起爆剤となります。マイナンバー制度とは、日本国民全てに対して、番号を割り振る国家プロジェクトです。具体的には税金徴収、社会保障給付等で使用され、このシステム導入にあたって、2兆円に上るといわれており、地方自治体、官公庁など大口受注がIT業界の追い風となっています。ただ長期的な展望として、クラウドサービスの台頭がマイナスに働きそうです。既存の収益は、システム構築・保守運用などだったのに対して、クラウドになるとサーバー・ソフトの売り上げを追加できなくなり、受注単価の縮小に伴い、業界のそのものの縮小要因となりえます。しかしながら、近年情報漏洩のリスクは年々高まっており、多くの企業はまだまだ判断には至らないと思います。業界としては、大型開発案件増加により、人手不足も深刻化します。また市場の成熟により、各社海外進出にも目を向けています。

IT企業ランキング

国内では富士通が一位ですが、自社グループを富士通マーケティング、富士通エフサス、富士通総研など富士通グループを一手に請け負う体制もあり、盤石と言えます。

国内

第1位 富士通(売上高4兆7624億円 営業利益1425億円)
第2位 NEC(売上高3兆0431億円 営業利益1061億円)
第3位 日立製作所(売上高9兆6162億円 営業利益1100億円)

海外

第1位 IBM(アメリカ)(売上高10兆1746億円 営業利益1兆円6812億円)
第2位 ヒューレッド・パッカード(アメリカ)(売上高11兆4543億円 営業利益7273億円)
第3位 アクセンチュア(アメリカ)(売上高2兆9133億円 4424億円)

IT業界の市場規模

業界規模は売上高5兆75億円(下記参照)です。市場は1%成長しており、開発会社の倒産件数は減少傾向ではあるものの、リーマンショック以降毎年200件弱倒産しており、微増の市場規模と比較すると多重下請けの孫請け会社などが倒産対象となっている模様です。

出典 2014年2月国内ITサービス市場予測

今後のIT業界

大型案件増により、すでにIT業界でキャリアを積んでいる方にとっては転職を考えてもいいかもしれません。またワードしては、アジャイル開発(情報システムの中で特に重要だと思える箇所を選定し、1週間から一ヶ月で開発を終え、上記工程を繰り返す開発方法)や、クラウドインテグレーター(クラウド基盤をもつ業者がクライアントに対して、最適なクラウドシステムを導入を支援するシステム)まだまだ未成熟なクラウド市場に対しての今後の事業として注目されています。

おすすめサイト

野村総合研究所【2019年度までのITロードマップをとりまとめ】

経済産業省【IT サービス継続ガイドライン】

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