映画業界を考えてみる

映画はよく見ますね〜特に洋画が好きで、オーシャンズ11・プラダを着た悪魔・ソウなどなどニワカ全快ですね^^; しかも最近は、レンタルで出るのが早いので、映画館に足を運ぶ機会が減った気がします。。映画ファンの方ごめんなさい。

さて2014年の映画業界は、やはりるろうに剣心や、アナと雪の女王の邦画勢や、GODZILLAゴジラなどの洋画勢など邦画・洋画問わずヒット作が貢献した形となりました。

概要

映画業界はやはり興行収入から成り立っています。興行収入の計算方法はシンプルで、入場料が1000円映画館に、100万人来場した場合は10億円となります。ただ当然ですがここから利益配分が行われるので、そのまま利益にはなりません。ではどのような配分が行われるのかを解説します。

まずは10億円の内50%が興行主(映画館)の取り分になります。ただこちらは作品によって上下します。そして残りの50%の5億円から、30%程配給会社へ配分されます。1億7千万あたりですね。そしてのこりの3億3千万が製作会社の取り分となりますが、コチラのみでは収支は同じです。

しかしこちらの商品化権利や、DVD・放映権などの2次利用で利益が安定して得られる仕組みとなっています。ちなみに邦画で人気のるろうに剣心「京都大火編」「伝説の最期編」2本で30億だそうです。うーむ凄い。

日本映画会社ランキング

第1位 東宝株式会社

売上高1976億円 興行収入850億円 営業利益284億円
やっぱりでました。東宝!! 配給・興行収入は映画業界トップ。営業利益も東映と2倍の差をつけてぶっちぎり1位です。業界規模も大きくはないので、就職・転職なら東宝だと理想かも?

映画・演劇の製作配給および興行を行う映画会社。阪急阪神ホールディングスの持分法適用会社で、2つの直営演劇劇場(帝国劇場、新館シアタークリエ)を保有しています。阪急阪神東宝グループの中核企業といえます。

ちなみに映画でよく見かけるTOHOシネマズは、東宝の完全子会社になります。ちなみにグループ企業の東宝不動産を株主ともめたりしながらも完全子会社化に成功。優良不動産を保有しており、その面でも盤石と言えます。ちなみに収益構成の内、映画は6割程度で、3割が不動産収益と意外と不動産的一面を持っています。

第2位 東映株式会社

売上高1182億円 興行収入168億円 営業利益118億円
東宝と紛らわしい東映。日本の映画の製作、配給、興行会社。直営の映画館2館、2つの撮影所(東映東京撮影所と東映京都撮影所)を保有。テレビ朝日ホールディングスの大株主かつ、テレビ朝日ホールディングスが筆頭株主になっというテレビ朝日とどっぷり企業です。

ちなみにご存知の通りテレビ朝日といえばアニメですが、ご存知仮面ライダー・ワンピースなどお子さんには欠かせない映画会社ですね。ちなみに映画館はティ・ジョイという都市型から郊外型までバリエーション豊富なシネマコンプレックスを展開。全てデジタルシネマの劇場を運営しています。

第3位 松竹株式会社

売上高889億円 興行収入98億円 営業利益86億円
松竹株式会社は、歌舞伎座を立て替えたりされてましたね。ちなみに演劇が3割を占めており、歌舞伎の興行については現在ほぼ独占的に手がけているなど、どちらかというと演劇が大きいかもしれませんね。映画館では、松竹マルチプレックスシアターズを運営しています。

業界規模

業界規模の定義ですが映画業界の為、興行収入としました。今回は日本映画製作者連盟の日本映画産業統計[最新映連発表資料]を参考にさせていただきました。日本映画製作者連盟は、昭和20年映画製作者連合として発足、昭和32年に現在の社団法人日本映画製作者連盟と名称を変更し、平成22年4月1日より、一般社団法人日本映画製作者連盟として、日本の映画業界を支えています。

そして肝心の興行収入は、2013年比の106.6%の2,070億円と大変好調です。映画館数は3,318から3,364と微増なのに対して、15,588万人から103.4%の16,111万人と映画館へ足を運んだ人が純粋に増えたと言えそうです。ただ他の業界と比べると小規模ではありますね。

2014年(平成26年)全国映画概況

区 分 平成26年 前年比 平成25年
入場人員 161,116 千人 103.4% 155,888 千人
興行収入 全体 207,034 百万円 106.6% 194,237 百万円
邦画
120,715 58.3% 102.6% 117,685 60.6%
洋画
86,319 41.7% 112.8% 76,552 39.4%
平均入場料金 1,285 103.1% 1,246
公開本数 全体 1,184 1,117
邦画
615 591
洋画
569 526
映 画 館 数 3,364 スクリーン 3,318 スクリーン

2014年度(平成26年)興収10億円以上番組 (平成27年1月発表)

[邦画]

順位 公開月 作品名 興収
(単位:億円)
配給会社
1 13/12月 永遠の0 87.6 東宝
2 8月 STAND BY ME ドラえもん 83.8 東宝
3 8月 るろうに剣心 京都大火編 52.2 WB
4 4月 テルマエ・ロマエⅡ 44.2 東宝
5 9月 るろうに剣心 伝説の最期編 43.5 WB
6 13/12月 ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE 42.6 東宝
7 4月 名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー) 41.1 東宝
8 3月 映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~ 35.8 東宝
9 7月 思い出のマーニー 35.3 東宝
10 7月 ポケモン・ザ・ムービーXY「破壊の繭とディアンシー」/ピカチュウ、これなんのカギ? 29.1 東宝
11 13/11月 かぐや姫の物語 24.7 東宝
11 8月 ホットロード 24.7 松竹
13 8月 ルパン三世 24.5 東宝
14 2月 土竜の唄 潜入捜査官 REIJI 21.9 東宝
15 4月 相棒 ‐劇場版Ⅲ‐ 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ 21.2 東映
16 4月 映画クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん 18.3 東宝
17 1月 トリック劇場版 ラストステージ 18.0 東宝
18 13/12月 カノジョは嘘を愛しすぎてる 17.8 東宝
19 6月 超高速!参勤交代 15.5 松竹
20 2月 抱きしめたい ‐真実の物語‐ 15.1 東宝
21 1月 小さいおうち 12.6 松竹
21 10月 ふしぎな岬の物語 12.6 東映
23 11月 神さまの言うとおり 12.2 東宝
24 5月 青天の霹靂 11.8 東宝
25 10月 近キョリ恋愛 11.7 東宝
26 4月 クローズEXPLODE 11.4 東宝
27 10月 蜩ノ記 11.2 東宝
28 7月 好きっていいなよ。 11.0 松竹
29 13/12月 仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦 10.1 東映
29 3月 平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦feat.スーパー戦隊 10.1 東映
31 3月 白ゆき姫殺人事件 10.0 松竹

[洋画]

順位 公開月 作品名 興収
(単位:億円)
配給会社
1 3月 アナと雪の女王 254.8 WDS
2 7月 マレフィセント 65.4 WDS
3 13/12月 ゼロ・グラビティ 32.3 WB
4 7月 GODZILLA ゴジラ 32.0 東宝
5 4月 アメイジング・スパイダーマン2 31.4 SPE
6 8月 トランスフォーマー/ロスト・エイジ 29.1 PPJ
7 7月 オール・ユー・ニード・イズ・キル 15.9 WB
8 9月 猿の惑星:新世紀(ライジング) 14.2 FOX
9 2月 ホビット 竜に奪われた王国 14.1 WB
10 6月 ノア 約束の舟 13.8 PPJ
11 11月 インターステラー 12.5 WB
12 13/12月 プレーンズ 11.5 WDS
13 11月 美女と野獣 11.0 GAGA
14 9月 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー 10.7 WDS
15 5月 X-MEN:フューチャー&パスト 10.3 FOX
15 8月 LUCY/ルーシー 10.3 東宝東和
17 3月 LIFE! 10.1 FOX
18 11月 フューリー 10.0 KADOKAWA

久々に映画に行くならココで決まり! オススメ映画館5選

デートに最適? 5感で楽しむ映画館 「YEBISU GARDEN CINEMA」

20周年を迎える恵比寿ガーデンプレイスは、映画館「YEBISU GARDEN CINEMA」を2015年3月18日にオープンします。2スクリーンの計約280席、カップホルダー付きワイドシートを採用し、寛ぎの鑑賞空間を提供。高画質・ 高精細の映像設備「4K デジタルプロジェクター」と、臨場感あふれる音を再現する音響設備「7.1ch サウンド」により、上質な映画を高品質の環境で存分に楽しむことが出来ます。多彩なコンテンツ向けに、3Dシステムも標準完備。

YEBISU GARDEN CINEMA

ゆったり映画を鑑賞できる 「シネマメディアージュ」

最新最高の技術(ソニーのエレクトリック シネマ<E-cinema>)を駆使した映写・音響システムで上映。音響はソニーの最新式SDDS(ソニー・ダイナミック・デジタル・サウンド)・SRD−EX・DTSによるリアルでダイナミックな臨場感を体感いただけるとのこと。

シネマメディアージュ

映画館の新時代?「4DXデジタルシアター」

4DXとは、現在、映画業界で最も注目を集める、最新の<体感型(4D)>映画上映システムです。モーションシートが、映画のシーンに完全にマッチした形で、前後&上下左右に動き、その衝撃を再現。嵐等のシーンでは水が降り、風が吹きつけ、雷鳴に劇場全体がフラッシュするそうすごい。。。

終わりだと思ったら香りや、煙りなど、様々なエモーショナルな特殊効果で、映画鑑賞からまさに体感型映画館の名にふさわしい映画館です。これはアクション映画にもってこいですね〜。これは行きたい!

4DXデジタルシアター

映画業界の課題とか今後とか

と映画館のご紹介になってしまったので、本題に戻ります。やはり興行収入=映画業界なので、映画館にフォーカスして考えてみます。埼玉のイオンレイクタウン、ルミネなど商業施設に併設される事が増え、シネマコンプレックス(1施設内に5つ以上のスクリーンを備え、複数の映画を同時に上映できる複合型映画館。)が身近になったことで、映画館への敷居は下がっている様に思います。またご紹介した4DXなどの体感型映画館など話題になることも増えました。

しかし業界規模・各社営業利益をみていただければ分かる通り、収益構造上、大変厳しい業界だと思います。またホームシアター化の進展による場としての相対的な魅力の維持、若年層の取り込みは今後の課題として常にありつづけるかと思います。東京オリンピック二向けNHKは高精細の4Kのさらに4倍、8Kスーパーハイビジョン放送をすでに発表しています。つまりホームシアターや大型高精細テレビの普及は、自宅で満足できる環境が整いつつあると思います。

またテレビとネットとの連携は確実に進んでいる上、定額動画コンテンツ配信が、じわじわ顧客数を増やしており、CMでもおなじみの黒船Huluや、U-NEXT、楽天グループの楽天SHOWTIMEなど一切移動せず、手軽に映画を楽しめる環境が整う時代になります。

では自宅で手軽に、綺麗な映画を楽しめるのになぜ映画館にいくのか。

①4DXや雰囲気サービスなどの付加価値を追求する高品質・高価格な映画館
②ニッチな映画を上映しいままでよりも手頃な価格で提供する低価格映画館
③すでにある映画目的ではないショッピングモールなど集客が見込めるついで映画

あたりが進んでいくのかなーと考えたりしました。

映画業界の就職

シネマワーカーさんの映画業界に就職しようはぜひ一度みてみてください。映画業界を目指す方で、映画が好きで映画を作りたい!という方は下記のどれかに当てはまるかと思います。業界規模は大きくないため、製作会社はぜひ下調べをしていただければと思います。かなり激務などのお話はよく聞くためです。ただ製作会社ではなくPRなどの配給会社サイドに回ると、会社としてのイメージに会うかと思います。になみにランキングでご紹介した3社は高給取り。羨ましい^^

■ 映画プロデューサー
■ 映画監督
■ 映画俳優・役者
■ 脚本家・シナリオライター
■ 映画カメラマン(撮影監督)
■ 映画照明技師(照明スタッフ)
■ 映画ラインプロデューサー(制作部関連)
■ 映画美術(美術監督・スタッフ)
■ 映画スクリプター(記録)
■ 映画編集(編集技師・スタッフ)

株式投資対象としては?

勿論東宝・松竹などの大手配給会社は大変魅力的ではありますが、業界規模や今後の課題を考えると他の業界の方が、対象としては魅力的だと思います。ただ自分は中長期で投資を考えているため、ヒット作での影響は大きいなど短期投資の方は、むしろおすすめかも??

最期に

と色々いってますが、映画好きですし業界も応援しています! 千葉のシネコンは割といっています笑 とゆーかアニメ業界取り上げたかったのに飛ばしてしまった。。。次回はアニメにしたい!

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